学生/フォトジャーナリスト
学生兼フォトジャーナリスト。1997年長野県生まれ。
第一学院高校卒業後、アメリカ留学。
留学先の写真の授業でベトナム戦争の報道写真に出会い、フォトジャーナリストを志す。
現在、国際写真センターに通いながらニューヨークを拠点に社会問題を取材中。
高校受験を控えてどこの学校にしようかと考えていた時に、先生から「この高校なら推薦を出せるよ」とアドバイスをいただいたのがきっかけで、地元の進学校に入学しました。部活は弓道部に入部しましたが、当時は全国大会に行くほどレベルが高く、毎日厳しい練習を行っていました。同じように勉強もテスト前は睡眠時間を削ったり、眠くなったらカフェインを取りながらがんばっていました。そんな生活をしていたら2年生の時に目まいを起こすなど体調が優れなくなって通えなくなり、秋から3〜4カ月休学することになってしまいました。そういった状況を心配した母親がいろいろ探して提案してくれたのが、第一学院高校への転校でした。実際に見学に行ったら先生たちがとても明るくて、さまざまな悩みを抱えている子どもたちに慣れているという印象を受けました。もうここしか進める道はないと思い、3年生になるタイミングで転校しました。
第一学院に転校しておどろいたのは、前の高校と比べてカリキュラムや単位、授業の進め方に違いがあったことです。卒業に必要な単位はほぼ取得できていたので、通学したのは週2・3日だけ。昼に授業が終わっていたので、その後は自宅に帰って療養を兼ねて休んだり、卒業後の進路についてひたすら考えていました。
キャンパスではクラス全員と仲良くなるというよりは、偶然僕の友人とつながりがある人がいたので、その人を中心におしゃべりして過ごしていました。
実は叔父がカリフォルニアに住んでいたことから外国に興味があり、留学関係のパンフレットを見ていた時期がありました。転校した当初はそうでもなかったのですが、次第に留学への興味が強くなって両親に相談しましたが大反対されました。担任の先生に相談したら、「やりたいことをやりなさい」と後押ししてくれたことも大きな励みになりました。先生には両親の仲介役もしてもらい、感謝しています。
留学相談会ではドキュメンタリー映画などが好きで映像関係の制作に興味があるという話をしたところ、ハリウッドに近いサンタモニカ・カレッジを紹介してもらいました。そこで「実際に留学するならこんなスケジュールで進めないと間に合わないよ」と教えてもらったのが起爆剤となって、どんどん進めることができました。結果として意味がある1年間になったと思います。
2015年4月からサンタモニカ・カレッジに通っていました。小学校2年の時から英会話を習っていたので英語の基礎力は身に付いていましたが、会話に慣れるまでには少し時間がかかりました。
ある日の授業で報道写真家の沢田教一さんが撮影した『安全への逃避』というベトナム戦争の報道写真を見る機会がありました。その時に、写真1枚でも世の中を変えられるんだ! とインパクトを受けて、かっこいいなと思いました。そこからフォトジャーナリストになろうとフリーランスとしても活動するようになって、デモなどの取材をして、ネットニュースに配信しています。2018年4月には1人でヨルダンへ行き、戦争が起こっている地域の人たちの暮らしぶりなどを取材してきました。実際に現地に行ってさまざまな体験をするうちに、それまでニュースなどでしか知らなかった戦争がより身近な問題として感じ取れるようになったのが大きな収穫だったと思います。
今秋からはニューヨークにある国際写真センターで約1年間報道に関してさらに勉強し、その後は難民をテーマに活動していく予定です。
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