【答辞】静岡キャンパス 小泉 優姫奈さん
厳しい冬の寒さも和らぎ、木々のつぼみも膨らみ始める今日、私たちは無事卒業式を迎えることが出来ました。お忙しい中、ご臨席くださいました皆様、誠にありがとうございます。
思い返してみると、第一学院高等学校で過ごした三年間はあっという間でした。慣れない電車で向かった入学式、緊張しながら参加したのを今でもはっきり覚えています。しかし、中学校のにぎやかさとは違い静かな校舎で記憶に残る三年間を送ることが出来ました。
私が高校生活で過ごした時間の中で、一番思い出深いのが、音響スタッフの役割とピアサポート活動です。音響はコンサートの音響に、興味のある私を、先生が卒業式の裏方として誘ってくれたのがきっかけでした。初めて、音響スタッフを務めた卒業式では、会場に合わせ一体感を生む責任感を肌で感じました。反省点もあり、決して良いものとは言えませんでした。しかし、二年生の時の入学式や卒業式の参加でも音響を務め続けました。その中で会場を完成させるやりがいや臨場感を出す大変さを感じました。三年生の時には、実際に静岡のお祭りで音響スタッフを担う貴重な経験を頂けました。入学式や卒業式とは、違った緊張感を味わうことができ、自分の世界が広がりました。
ピアサポート活動では、先輩や後輩と一緒に中学生対象のオープンキャンパスの手伝いなどをしました。私は元々初対面の人と話すのが苦手で、ピアサポート活動に参加した当初は、上手く出来ず反省点ばかりでした。
それでも、参加し続けていると相手の反応を確かめながら対応出来るようになった自分に気がつきました。自分よりも年下の中学生を相手にすると入学前の自分を見ているようで、どう魅力を伝えようかと考えた貴重な時間でした。
こうして、様々な機会を経て成長することが出来たのは、先生方や家族の存在があったからこそだと思います。まずは、私たちを支えてくださった先生方。悩み事を相談すると、親身になって話を聞いてくださいました。また、進路では自分の希望に合った道を選択できるように指導して頂き、それぞれが納得のいく道を見つけることが出来ました。ありがとうございました。
そして身近なところで私たちを支えてくれた家族。私たちの夢を一番に応援し背中を押してくれました。中学三年生のときに、この学校を見つけた時、反対もせず、行かせてくれた家族には心から感謝しています。ありがとうございます。
私たち卒業生はそれぞれが新しいスタート地点に立っています。第一学院で学んだことを胸に、目標に向かって一歩ずつ進んでいきます。そして、これからはお世話になった方々に少しでも恩返し出来るように努力していきたいと思います。
最後に在校生の皆さん。私は一年次に友人と共に女子フットサル部を立ち上げました。経験者もおらず全員が手探りの状態で始まりました。私は部長を務めましたが、そのような立場に立つのは初めてでした。部員をまとめること、練習を上手く進めること、何もかも理想通りには行かず、自分の無力さを感じました。その後、先輩や経験者の方に指導して頂き、フットサルだけでなく人をまとめ練習を進めるやり方も学べました。部長という経験を通し、自分の無知にも気づかされ、勉強してみたいことも増えました。また、三年生の夏まで、続けた部活動で、一つの事に打ち込む熱さや達成感を感じる事が出来ました。現在フットサル部は、部員数の要因で、再び廃部の危機に陥っていますが、在校生の皆さんには、第一学院の伝統でもあるフットサル部を守って欲しいと願っています。また、進路面においても、悩み苦しむことも多くなると思いますが、努力を惜しまなければきっと良い未来が切り開かれると思います。高校三年間はあっという間です。残された時間を大切に有意義なものにしてください。
最後になりましたが、第一学院高等学校のさらなる発展を願い、答辞の言葉とさせていただきます。
令和6年 3月13日
卒業生代表 小泉 優姫奈